清 酒  雑 学 入 門 
鳳 鳴
日本酒ミニ知識(4)



栄養価が高く、しかもヘルシー
 日本酒を搾ったあとの”カス”だと誤解される事の多い酒粕ですが、実はタンパク質をはじめビタミン、ミネラルが豊富に溶け込んだ栄養価の高いものなのです。最近の研究では、酒粕の成分の中に、がんに対する抵抗力を持つ物質が含まれていることも分かっています。焼いて食べてもおいしく、雑菌の繁殖を防いで素材の保存力を高める働きもあります。もっと酒粕を見直してはいかが。



酒粕にはいろいろな成分が溶け込んでいる 栄養効果が証明された酒粕
 酒粕は、もろみを圧縮して日本酒を分離したときに残る固形物のこと。きれいな板状になっているものは「板粕」、形が崩れているものは「バラ粕」とか「粉粕」と呼ばれます。
 酒粕には、もろみの中で溶け切れなかった米粒や米麹、酵母、それに日本酒の成分が含まれています。そのためタンパク質や炭水化物、ビタミン、ミネラルなど豊富に含まれて栄養価が高く、アルコール分も8%ほど含まれています。そのまま火であぶって食べたり、粕汁や速成の甘酒にも利用されます。また、奈良漬けや魚介類などの粕漬け、粕酢などの製造原料としても利用されています。
 栄養たっぷり、体も温まる酒粕ですが、最近の研究でがんになりにくい体質を作る成分が含まれている事が分かりました。がん細胞と正常の細胞を見分け、がん細胞だけを殺すのがNK(ナチュラル・キラー)細胞ですが、このNK細胞の活性化を酒粕が促すというものです。
 そのほかにも、アレルギー体質の改善、肌の若返りやシミ・ソバカスを改善する美容・美肌効果もあるというのですから、ヘルシーライフに欠かせない食品と言えそうです。
 酒粕100gの栄養
 エネルギー   203kcal(卵152kcal 牛乳133kcal
 タンパク質   14.5g(卵2個分、牛・豚70gと同量
 ビタミン  B1 0.27mg(りんご5個分)
 B2 0.14mg(牛乳90cc分)
 B6 0.3mg
 酒粕を使った料理にチャレンジ!
鮭の粕汁 魚の粕漬け
 @酒粕を水につけ、やわらかくしておく。
 A大根、人参、椎茸などを細切りにし、だし汁で煮る。
 B酒粕をだしで溶き入れ、塩鮭を一口大に切って入れる。
 C鮭に火が通ったら、塩か味噌で味をととのえる。
 D器に入れて、ネギを散らす。
 @魚の水気を取り、両面に軽く塩を振って20〜30分おく。
 Aバットに粕床を敷いてガーゼをのせる。
 BAの上から水気を抜いた魚を並べる。
 CBの上にさらにガーゼと粕床をのせてラップをかける。
 D冷蔵庫で2〜3日漬ければできあがり。

 1〜2週間は保存可能です。冷凍なら1ヶ月はOK。材料は肉類、野菜などを使っても。粕漬けは、とくに塩ブリ、塩鮭などの塩抜きに最適です。
日本酒造組合中央会発刊「料理の魔術師 日本酒 活用テクニック」より
       

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